女児本シーンとは?
おしゃれや教養、占いなど実用的な内容を児童向けに説明するB6の本群を通称「女児本」と言う。多くの出版社が一定の制約を守り、同様の世界観を共有した本を出版している。その世界観を女児本シーンと言う。シーンのなかでは、イラストレーターや監修が出版社を跨いで活躍していることがある。 たとえば、故マーク・矢崎氏は占いを題材とした女児本の多くで監修をつとめている。
女児本シーンの特徴
女児本は、実用的な知識・理論を伝えることが多く、登場人物の成長など物語を伝えることは少ない。そのため、本自体も断片的、群像的な構成になっている。例えば、『めちゃハピ♡ パーフェクトブックDX 心理ゲーム 占い おまじない』では既存の異なる3冊の本を1冊にまとめたものになっているが、内容として破綻はみられない。
カラフルなビジュアル
2019年以降の女児本は多くがフルカラーで刷られており、背景や見出しも凝ったデザインがなされている。チャプター毎に背景や見出しのデザインが一変するという技法がとられることが多い。 また、フォントや文字色もデザインに合わせて変更されている。
見開き・ページ主義
女児本では、B62ページの見開きを前提としたレイアウトが多く用いられる、ページを跨いだ情報が載る事は殆どない。
また、誕生日占いなど同じレイアウトを繰り返し用いて情報を表現する際には1ページが基本単位になる。
ローコンテクストのキャラクター
女児本では、説明のために文章と合わせて多くのイラストを用いる。その際に、設定や名前はないが特徴づけられたキャラクターのイラストが多く用いられる。基本的には、それらのキャラクターはそのページ、チャプターだけの使い捨てとなる。多くの場合イラストレーターが複数起用されて、その間での連携がとられることは少ない。