brogmymxo’s diary

大学生なのに特別大学で楽しいことが一つもない。虐待と男子校病のせいにしてみる。 

ゲームの分散

Mark Rosewater氏の記事によると、ゲームデザインで重要な指標として「プレイするごとにどのくらい内容が変化するかどうか」という分散と、「」


MTGデザイナーのMark Rosewater氏によると、ゲームデザインの分野でゲームのプレイ感や楽しさを変える指標として分散があるらしいよ。 分散は、「プレイするごとにどのくらいゲーム要素がどのくらい変化するか」という意味なんだ。  分散が大きいか小さいかでどのようにプレイ感が変わるか氏の記事にまとめられているから以下に紹介するよ。ゲームデザインに近いキューブの調整にも役に立つと考えるよ。 詳しくはQR参照。

安定性

 分散性が低ければ、ゲームは同じような動きを見せることになる。カード、メカニズム、デッキが、使うたびに同じことをする傾向になるのだ。

詳細に依存するゲーム

 分散性の低いゲームは安定するのでプレイヤーは予測されることについてよく理解していることが多くなる。その結果、ゲームは細かな決定に依存することになる。

経験の評価

 ゲームが細かな決定に依存することが多くなると、そのマッチアップを最も実践してきたプレイヤーが有利になる。どこでアドバンテージをかき集めるのかを知ることが、低分散性ゲームの鍵なのだ。

単純さ

 カード、メカニズム、デッキがどのゲームでも同じように働くので、理解するのが簡単になる。そういったゲームにも複雑さはあるが、それは理解上の複雑さ(カードがすることを知ること)ではなく盤面の複雑さや戦略的複雑さ(部品がどう関連するかを理解すること)に移っている。

技術が重要になる

 低分散性ゲームはコントロール可能になるので、一方のプレイヤーが不運だったことで終わりになる頻度が低くなる傾向にある。
分散性低い

新奇性

 分散性が高いと、ゲームは異なった動きを見せることが多くなる。カードの使われ方、メカニズムの使われ方、デッキの使われ方がそれぞれずっと広い可能性を持つようになる。各要素が他のゲームではしないようなことをするため、ゲームはより新奇なものになるのだ。

大枠に依存するゲーム

 高分散性ゲームの動きは大きく異なるので、プレイヤーはゲームプレイ上の各瞬間の扱い方を理解した上での経験が少なくなる。このため、大枠が意味を持つようになる傾向がある。知識ではなく直感に依ってゲームの展開の流れを理解したプレイヤーが勝利する傾向が強い。

柔軟性の評価

 ゲームが大きく変動するので、即興で対応することに長けたプレイヤーが有利になる。すべてのゲームが異なるものであれば、素早く判断して新しい状況を活かすことのほうが、過去の経験から何をすべきかを知ることよりも勝利につながることになる。

ゲームの理解の評価

 カード、メカニズム、デッキがゲームごとに違う動きをする場合、ゲームはより複雑になり学ぶのが難しくなる。そうなると、ゲームを上手に把握できるプレイヤーが有利になる。

経験の浅いプレイヤーが勝てる可能性が出る

 高い分散性によって、幸運にせよ不運にせよ運の影響を大きく受ける機会が増える。これによって、弱いプレイヤーにも経験豊富なプレイヤーを倒せる機会が増えることになる。

心躍る瞬間が増える

 幸運不運のゆらぎは、ゲームプレイ上の盛り上がる瞬間を生み出すことになる。

カードパワーの分散
キューブの調整で重要な要素として、採用するカードのカードパワーがあるよね。そこでカードパワーの分散を考えてみよう。プールに採用するカードのパワーがより均等な状態を分散が小さい、逆に他に比べて群を抜いて強力なカードが沢山入っているプールは分散が大きいとしてみることが出来る。キューブの対戦の勝敗を決める要素として大枠なのは基本的にピックやデッキ構築で、詳細なのは対戦時のプレイングなどだから、カードパワーの分散が大きいプールはピックやデッキ構築に比重がかかり、分散が小さいプールは対戦時のプレイングが重要になってくるんだね。なんとなくでも意識できると狙った環境を作れるかもね。

シングルトンオアノット

キューブのプールに入れるカードを各1枚ずつにするシングルトン方式にするか同じカードを複数枚入れることを許すのかと言う事について考えるよ。 シングルトンにした方が、分散は大きくなるよね。 毎回違うプレイを重視するなら、シングルトンにしてみたり、逆にシンプルにしたいと思うなら、各カードは複数枚入れたてみたり、調整していくといいね。

ゲームごとの違い。
MTGやDMのキューブドラフトでは慣例的にシングルトン方式、遊戯王ポケカは複数枚同じカードを積むことが多い。 それにはゲーム性の違いから生まれる向き不向きが実際にあるんだ。

ポケカ遊戯王 
シナジーがあるときの強さと、単体での強さと著しく違う (cf 2進化ポケモンは進化前と組み合わせないと何もできない。)
・特定の種類のカードで使用に足るカードが少なすぎる(遊戯王でキューブで使いやすい罠カードは未だに10~20種類)

MTG DM
・カード単体の強さとシナジーがあるときとの出力との差が大きくない (cf 《ヴェールのリリアナ》は《タルモゴイフ》の次に出さなくても強い)
・似た役割のカードが沢山ある(《アクア・サーファー》《ASAPプライオリス》《「青空の大波」》のような同系再販)

TCGの性質がわかれば遊戯王でも単体で強いカードをたくさん入れてシングルトンにしてみてもいいし、MTGでもシナジーを重視して同じカード複数枚入れてみても面白いかもしれないね。